皆さんは、高麗人参を食べたことがありますか。これは、日本で売られている普通の人参とは違い、中国から朝鮮半島を原産地とするウコギ科の多年草植物です。約1000年前から朝鮮半島で栽培されていたと言われています。
以前は野生のものを取っていましたが、15世紀には人工栽培することが本格化され、近年ではそれをさらに効率化させる栽培方法が確立され、韓国などでは当たり前のように生活にとけこんでいます。
日本の市場に流通しているものの70パーセントは韓国・中国産で、日本では江戸時代から一部の地域でのみ栽培されています。とても体にいいもので、昔から漢方・生薬として用いられてきましたが、近年はサプリメントや健康食品にも多用されています。
その効能としては、滋養強壮、血行促進などがあります。 特に、根に含まれている「サポニン」は免疫力を高め、疲労回復に効果を発揮するので、疲れやすい人や夏バテ気味の人にオススメです。
また、血管を広げて血液を促す効果があるため、女性特有の冷え症にも効果があり、おすすめです。このように美容や健康に効果のある食材ですが、もし仮に手に入った場合、どうやって調理すればいいのか戸惑われるかもしれません。
たとえば主な生産地である韓国では、煎じたものを人参茶(インサムチャ)として愛飲したり、参鶏湯(サムゲタン)などの料理にも使われています。
日本では、天ぷらや炒め物、きんぴらなどに使われるのがよろしいでしょう。何も高級食材として構えずに、普段の作りなれている料理でおいしく食べるのが一番です。日本国内でも長野や福島の会津などでは、高麗人参の天ぷらを山菜料理として、旅館などでよく出されています。苦いイメージとは違い、甘くてもっちりした食感です。ほくほくとしていてお芋のようです。
作り方は、野菜の天ぷらと同じ要領でいたって簡単です。生人参、200グラムを準備します。小麦粉、卵の白身を用意して、混ぜていきます。このとき混ぜすぎず、少し粉っけが残るほうが香ばしく揚がります。そして、人参を天ぷら粉につけて、180度の油にゆっくりと入れてください。人参が浮いてきて少し待ってから上げてください。このときに人参の香りがして、食欲をそそられます。どういう味か気になる方は、体にいいものなのでぜひ試してください。おすすめです。